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57歳で早期退職した私が、なぜメダカに夢中になったのか

ビオトープのめだか

57歳で会社を退職してから、目覚まし時計で飛び起きる朝がなくなりました。

その代わりに始まったのが、毎朝庭に出てメダカの様子を見る時間です。まず最初に向かうのは、庭に置いたメダカ鉢。 「みんな元気かな」 そう思いながら、静かな水面をのぞき込む時間が、いまでは一日の何よりの楽しみになっています。

数年前までの私は、まさか自分がここまでメダカに夢中になるとは思ってもみませんでした。むしろ、魚の飼育にはそれほど興味がなかったくらいです。それが今では、メダカをきっかけに庭づくりやDIYまで始めてしまいました。

今回は、会社を辞めた私の日常にメダカがどんな変化をもたらしてくれたのか、なぜここまで夢中になったのかを書いてみようと思います。

目次

きっかけは、退職後の暮らしに欲しかった「小さな癒やし」

長年勤めた会社を退職した日、不安がなかったと言えば嘘になります。

定年まであと3年というタイミング。次の仕事が完全に決まっているわけではありません。収入は大きく減りますし、大学生の息子への養育費の支払いもまだ残っています。それでも、会社を出た瞬間に感じたあの解放感は、いまでも忘れられません。

会社に行けば自動的に一日が終わっていた生活が、突然なくなったのです。自由になったはずなのに、時間の使い方をすべて自分で考えなければいけない。退職後しばらくは、そんな不思議な焦りと不安が入り混じった感覚がありました。

そんな少し手持ち無沙汰だった時期に、ふと目に留まったのがメダカでした。

犬や猫を飼うのはハードルが高いけれど、メダカなら気軽に始められるかもしれない。そんな軽い気持ちで、我が家に数匹のメダカを迎えることにしたのです。

水面で泳ぐメダカを見ていると癒されます。見ているだけでも時間が過ぎるのを忘れるほどです

私がメダカの「沼」にハマった3つの理由

世間ではキラキラ輝く珍しい品種のメダカが人気のようですが、私が惹かれたのはそこではありませんでした。私の飼育スタイルは、ろ過装置もエアー(ぶくぶく)も一切使わない「完全な自然飼育(ビオトープ)」です。

このスタイルだからこそ、私はここまで深くメダカに、そしてそれを取り巻く世界に夢中になっていきました。理由は大きく分けて3つあります。

① ただの草むしりの場所だった「庭」が、お気に入りの場所に変わった

私にとって一番大きかったのは、毎日のように庭に出るようになったことです。

メダカを飼う前、私にとって庭は「ただの庭」でした。放っておけば雑草が伸びるから、定期的に草を刈る場所。落ち葉を掃除する場所。その程度の認識しかなく、用事がなければわざわざ出ることもしない空間だったのです。

ところが、メダカを飼い始めると180度変わりました。 「ここに鉢を置いたら、午前中だけ日が当たってちょうどいいかな」 「あっちの特等席に、もう一つビオトープを増やしてみようか」

そんなことを朝から晩まで考えるようになり、気がつけば庭にいる時間が劇的に増えていました。ただの作業場だった庭が、私にとって一番落ち着く「お気に入りの居場所」に変わったのです。

② メダカのおかげで、DIYという新しい趣味が始まった(失敗も含めて)

メダカを飼い始めてからは、それまであまり関心のなかった庭仕事やDIYまで楽しくなってしまいました。これも自分の中で大きな驚きです。

最初は、買ってきたメダカ鉢をただ地面に置くだけでした。しかし、毎日眺めているうちに欲が出てきます。「腰をかがめずに、ちょうどいい目線でメダカを眺められる棚が欲しいな」と思い立ったのです。

さっそくホームセンターへ行き、木材を買ってきて何度も寸法を測り直しました。しかし、そこはド素人のDIY。少し曲がった木材を選んでしまっていたことに気づかず、組み立ての途中でガタつきが出てしまい、本当に苦労しました。

ネジを何度も締め直したり、高さを調節したり……。それでも、苦労の末に完成した手作りの棚にメダカ鉢を並べたときは、嬉しくて思わず何枚も写真を撮ってしまいました。

いま振り返ると、メダカを飼ったというより、メダカに新しい趣味と「自分の手で作り出す楽しさ」をもらったのかもしれません。

③ ろ過装置なし。自然の循環と「四季」を肌で感じる楽しさ

我が家のメダカ鉢には、電気で動くろ過装置も、空気を送るポンプもありません。 土を敷き、水草を植え、太陽の光を浴びせる。ただそれだけです。

最初は「水がドロドロに濁ってしまうのでは?」と心配でしたが、植物が育ち、目に見えないバクテリアが定着すると、水は驚くほどピカピカに澄み渡ります。鉢の中に、ひとつの小さな「自然の生態系」が出来上がるのです。

この自然の循環を身近で感じていると、季節の移り変わりにとても敏感になります。 春になれば、水草が青々と茂り、メダカたちが嬉しそうに卵を産む。 夏になれば、強い日差しから守るためにすだれをかけて日陰を作る。 秋から冬にかけては、静かに水底でじっとして冬眠の準備に入る。

会社員時代は、冷暖房の効いたオフィスと自宅の往復で、季節の感覚といえば「今月は忙しいな」という程度の情緒のないものでした。しかし今は、メダカを通じて、日本の美しい四季のバイオリズムを肌で感じています。これこそが、退職した私にとって最高の贅沢だと感じています。

あら還からの人生再設計

57歳からの人生は、まだまだこれからです。

大きなことを成し遂げる必要はありません。メダカを眺めたり、庭を整えたり、新しいことを学んだり。そんな小さな楽しみや挑戦を積み重ねていくだけでも、毎日は驚くほど豊かになります。

特別な高級品種じゃなくていい。大掛かりな設備もいらない。ベランダや庭の小さな鉢ひとつからでも、驚くほど豊かな世界が広がっています。もし、日々の生活にちょっとした癒やしや、新しく没頭できるものを探しているなら、ぜひメダカ飼育の扉を叩いてみてください。

振り返ってみると、すべての始まりは数匹のメダカでした。 人生は何がきっかけで変わるかわかりません。

メダカ、庭づくり、DIY、Webデザイン、AI。 57歳から始めた挑戦がどこまで広がっていくのか、自分自身も楽しみにしています。

このブログでは、そんな「あら還からの人生再設計」の様子をこれからも記録していきます。

さて、今日も庭に出て、お気に入りのメダカたちの様子を見てこようと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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