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57歳で職業訓練校へ|Webデザイン科を選んだ理由

57歳で職業訓練校のWebデザイン科に入学した理由を紹介するアイキャッチ画像

57歳で会社を退職したあと、私は職業訓練校に通うことにしました。

学生だった頃から数十年。 まさかこの年齢になって、再び教科書を広げて教室に通うことになるとは、人生わからないものです。

ハローワークの窓口で「5ヶ月間のWebデザイン科」のパンフレットを握りしめ、少しの緊張とともに申し込みをしてから数ヶ月。いま、私は数十年ぶりに「学生」として机に向かっています。

定年を3年後に控えたこのタイミングで、なぜ私は全く未経験の「Webデザイン」を選んだのか。そして、この5ヶ月間で何を掴みたいのか。今回は、私のこれからの人生の武器となる「学び直し」への、綺麗ごと抜きの決意を書いてみようと思います。

目次

一度は不合格。それでも諦めきれずに掴んだ合格

職業訓練校には、事務職向けのカレッジから技術系のコースまで、さまざまな選択肢がありました。その中で私がWebデザインを選んだのは、シンプルに「自分の力で何かを表現し、世の中と繋がっていくスキルが欲しかったから」です。

会社員時代、私は組織が作った大きなシステムの中で生きてきました。それはそれで充実していましたが、退職した今、これからは「自分自身の名前と力」で発信できるようになりたいと感じたのです。

我が家で始めたメダカのビオトープや、不器用ながらも作ったDIYの棚。これらをただの自己満足で終わらせるのではなく、自分の作ったWebサイトで、写真や文章を交えて魅力的に発信できたら、どんなに楽しいだろう。そんなワクワク感が、私を突き動かしました。

しかし、現実は甘くありませんでした。実は、私は最初の選考で一度不合格になっているのです。

通知書を見たときは、正直に言って落ち込みました。「57歳の未経験なんて、やっぱりハローワークからも無理だと思われたのかな……」と、年齢を言い訳にして諦めそうになったのも事実です。

それでも、どうしても諦めきれませんでした。会社を辞めて、これから人生を再設計していこうという時に、最初の一歩で躓いたまま終わりたくなかったのです。

面接の準備をやり直し、自分の熱意をもう一度整理して挑んだ二度目の応募。 無事に「合格」の文字を見たときは、ホッとしたと同時に、心の底から嬉しい感情が湧き上がってきました。一度落ちたからこそ、「この5ヶ月間、絶対にすべてを吸収してやる」という覚悟が人一倍強くなったと思っています。

最初の授業はHTML。画面に文字を出すだけで30分

そうして強い決意を持って臨んだ訓練校ですが、やはり現実は甘くありません。始まった最初の授業は、Webページを作るためのコードを組む「HTML」でした。

これがもう、本当に泣きそうになるほど難しかったのです。

画面の中に「<>」のような記号を打ち込み、文字を表示させる。これだけの作業に、私は30分以上もかかりました。先生の説明を聞いても、キーボードのどのキーを押せばいいのか、どこにコードを書き込めばいいのか分からない。マウスを動かしては止まり、また動かしては止まる。

「一度落ちてまで入ったのに、こんな簡単なこともできないのか」と、自分に苦笑いしてしまいました。

隣の席の若いクラスメイトたちが、涼しい顔でスイスイと画面を進めていく横で、私の手は何度も止まり、冷や汗が流れました。

「57歳からWebデザインなんて、やっぱり無謀だったんじゃないか……」 一瞬だけ、「いまさら挑戦する年齢じゃなかったのかもしれない」と弱気になりました。

それでも、一日中パソコンと格闘し、ガタガタになりながらも、自分の書いたコードでブラウザに「こんにちは」と文字が表示されたとき、胸の奥からじわっと湧き上がってきた小さな達成感は、何物にも代えがたいものでした。

正直、5ヶ月後に仕事になるかは分からない。でも……

「Webデザインを学んで、将来はどうするんですか?」と聞かれることがあります。 正直なところ、5ヶ月後にこれがすぐお金になる仕事になるかどうかは、まだ分かりません。57歳の実務未経験。世間の風が甘くないことくらい、長年社会にいたからこそ分かっています。

でも、それでいいと思っています。 まずは、今こうして書き始めた「このブログ」を、自分の力で最後まで育てていきたいのです。

自分で写真を撮り、自分で全体のデザインを考え、自分の言葉で文章を書く。そしてAIという強力な相棒に壁打ちをしてもらいながら、一つのメディアを作り上げる。そんな自分だけの場所を作れたら、それだけでも一度落ちてまで職業訓練校へ通った価値は十二分にあると思っています。

組織に依存するのではなく、パソコン1台と自分のスキルで、誰かの役に立つWebサイトを作ったり、小さなお手伝いをしたりできるようになること。定年という枠組みを超えて、一生現役で知的好奇心を満たし続けられる「自由な生き方」のパスポートを、私は今、手探りで手に入れようとしています。

私の人生は、退職前よりも確実に鮮やかになっている

57歳で再び「学生」に戻る決断をするのは、正直少しの勇気が必要でした。一度不合格になったときは心が折れそうになりましたし、毎日新しいことを覚えるのは簡単ではありません。

会社を辞めたときは、これからの日々に少しの不安もありました。 しかし、メダカに癒やされ、庭を整え、DIYに失敗しながらも、こうして新しい知識を吸収している今、私の人生は退職前よりも確実に鮮やかになっています。

退職したからといって、人生が終わるわけではありませんでした。むしろ私の場合は、そこから新しい人生が始まったような気がしています。

振り返ってみると、すべての始まりは数匹のメダカでした。 人生は何がきっかけで変わるかわかりません。

メダカ、庭づくり、DIY、Webデザイン、そしてAI。 57歳から始めた挑戦が、これからどこまで広がっていくのか、私自身も本当に楽しみにしています。

このブログでは、そんな「あら還からの人生再設計」の泥臭くも楽しい日々の様子を、これからも等身大で記録していきます。

さて、明日もHTMLの授業が続きます。また呪文のような画面に頭を悩ませることになりそうですが、不器用なりに3回多く手を動かしてこようと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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